ブログ/2013-07-29
大人の遠足・東広島市高屋町のたからもの探し
ミーアキャットです。
昨日(7月28日)は,自然研の行事で東広島市高屋町の名所3箇所を訪れました。参加者は25人です。場所は,仙石庭園・埋もれ木・白鳥神社です。ここのところ連日猛暑が続いていましたが,この日は久々の雨で,涼しい一日を過ごすことができました。
1.仙石庭園
当ブログの2013.5.22に『仙石庭園完成披露』の記事が掲載され,また2013.7.20に『仙石庭園,日本地質学会NEWSに載る』と自然研のO顧問の記事が紹介されています。重さ数トンもの巨石・奇岩が並んでいる広大な岩石庭園です。
まず,入園前にO顧問が作成された岩石学的考察の資料が配付され,概要の説明がありました(写真-2)。
写真-2 駐車場で説明を受ける
入口を入りますと,層状花崗岩が迎えてくれます。O顧問の資料によりますと,花崗岩質マグマが冷え固まるときに,比重の重い鉱物が下の方に集まり,比重の小さい鉱物相と層状の構造を持つようになった珍しい花崗岩です(写真-3)。
写真-3 層状花崗岩
以下,ほんの一部の岩石を紹介します。
写真-4 海底火山の塩基性枕状溶岩
一通り見学した後,東屋に入り,仙石庭園の美麗なカタログやO顧問の資料により勉強をしました(写真-11~12)。
写真-11 勉強中
東屋の傍らには,サルスベリの花が雨に濡れて光っていました(写真-13)。
写真-13 サルスベリの花
2.埋もれ木
高屋町郷の入野川にかかる貞政橋付近の河川工事で,河床を3mくらい掘り下げた時に出土しました。直径60~80㎝,長さ3.8mだそうです。
現地を訪れる前に仙石庭園の東屋で,O顧問が持参されたこの埋もれ木の一部や他産地の珪化木との比較および配布資料によって予習が行われました(写真-15~16)。
写真-15 O顧問のレクチャーを受ける
O顧問と巨木研究家のH先生の鑑定によりますと,この埋もれ木はつぎのようです。
『これは,賀茂大地を形成している西条層という河川成の地層の一番下にあたる所に埋もれていたもので,約70万年前の堆積物と考えて間違いない。すでに一部は炭化しており,埋もれ木の年代を過ぎて化石化作用(珪化木になる)を受けている状態であろう』
この後,現地に向かい,個人の方の庭に保管されている埋もれ木を見学しました(写真-17~20)。
写真-17 埋もれ木が出土した入野川
3.白鳥神社
高屋盆地の南にそびえる白鳥山(453m)の頂上にあります。祭神は日本武尊を主神とする10の神様です。日本武尊が没後,白鳥となって当山頂に飛来したという伝説があるそうです。安芸国の一宮は厳島神社で,当賀茂郡の二宮がこの白鳥神社です。
この神社の下には,『白鳥古墳』があり,石棺・三角縁神獣鏡・勾玉・太刀・埴輪などが出土したそうです。
りっぱな神楽殿も備えた大きな神社でした。
写真-21 白鳥神社の鳥居
雨の中,多くの人は神楽殿の中に入ってI会員による白鳥神社の説明を聞きました(写真-24)。この後,I 会員の恩師で,先月95歳になられたH先生からも丁寧な補足説明がありました。H先生はひ孫さんとこの神社をよく訪れると言われていました。
写真-24 神楽殿で白鳥神社の由来を聞く
なお,この行事とは別ですが,この日には『ひがしひろしま環境フェア2013』という催しが市内の中央生涯学習センターであり,自然研も出展しました。最後がそのブースの写真です。会長さんは両方の行事を掛け持ちされて,とても忙しかったようです。
写真-25
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