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ブログ/2014-02-03

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代わり番子(かわりばんこ)

写真1 代わり番子(教委資料).jpg
写真1

ミーアキャットです。
 菅谷のカツラ(ブログ/2013-04-19)のときに,鑪(たたら)製鉄の,『代わり番子』の話をしました。このときに教委の方が説明された絵がすばらしいので拝借しました。番子さんの重労働さを一瞬で表す上手な絵だなぁと思います(写真1)。

 菅谷の高殿の中には,たたらの炉や天秤ふいごがあります(写真2~3)。

写真2 たたらの炉とふいご.jpg
写真2 たたらの炉と天秤ふいご

写真3 たたらの炉とふいご.jpg
写真3 同上

 たたらの秘法を伝える技師長・村下(むらげ)の屋敷はとてもりっぱです(写真4~6)。

写真4 村下の屋敷.jpg
写真4 村下の屋敷

写真5 村下の屋敷.jpg
写真5 同上

写真6 村下の屋敷.jpg
写真6 同上

 たたらに火を入れる前に村下が祈ったという神様(写真7),村下が高殿に上がる専用道路(村下坂)も残されています(写真8)。

写真8 村下が鑪の火入れ前に祈る神様.jpg
写真7 村下とその家族が祈った神様

写真7 村下が高殿に上がる専用道路.jpg
写真8 村下坂

 オオサンショウウオが住むという清流は,その雰囲気を漂わせています(写真9)。

写真9 オオサンショウウオの住む清流.jpg
写真9

 ところで,先年,広島県庄原市の国営備北丘陵公園で,『たたら』の足踏みふいご,けら出し(炉の解体)などの再現がありましたので紹介します。
 足踏み天秤ふいごは,現在の人達がやっても,片方に3人は必要なほど足の力を要します。足に力を込めるため,ロープにぶら下がり反動を利用して踏み込みます。10数分で交替して”かわりばんこ”に踏まれていました(写真10~12)。

写真10 足踏みふいご.jpg
写真10 足踏み天秤ふいご

写真11 足踏みふいご.jpg
写真11 踏むのにとても重い

写真12 手押しふいごの構造.jpg
写真12 手押しふいごの構造

写真13 手押しふいご.jpg
写真13 手押しふいご

 “鉧(けら)出し”と言われる炉の解体作業は,焼けるような熱さで近寄れないため,かなり離れたところから長い鉄棒で突き崩して行きます。連続写真が多くなりましたが,菅谷で岡本太郎さんが”炎”の着想を得られたという,1,500度の熱気を感じていただけると幸いです(写真14~24)。
 この全身から汗が噴き出す鉧(けら)出しの模様を体験しますと,村下の家族が三昼夜,神様に祈り続けたというのが分かるような気がします。

写真14 暑い炉.jpg
写真14 近寄れないほど熱い炉

写真15 けら出し.jpg
写真15 けら出し(炉の解体)始まる

写真16 けら出し.jpg
写真16

写真17 けら出し.jpg
写真17

写真18 けら出し.jpg
写真18 立ち上る炎

写真19 けら出し.jpg
写真19

写真20 けら出し.jpg
写真20

写真21 けら出し.jpg
写真21

写真22 けら出し.jpg
写真22 炉をほぼ解体

写真23 けら.jpg
写真23 けら

写真24 けら.jpg
写真24 けらを水の中へ

 けらを水の中へ入れますと,ものすごい蒸気が立ち上がり,一帯はほこりだらけになります(写真25)。カメラのレンズも一瞬でほこりだらけになりました。

写真25 けら.jpg
写真25 ものすごい蒸気が立ち上がる

写真26 けら.jpg
写真26 けら

写真27 けらから玉鋼を取り出す.jpg
写真27 鉧(けら)からわずかな玉鋼を取り出す

写真28 玉鋼のサンプル.jpg
写真28 玉鋼のサンプル



コメント

  • 貴重な「けら出し」のシーンをありがとうございます。
    玉鋼・・日本の国家の成立時以来の雰囲気をほうふつとさせてくれます。 -- ヌシです 2014-02-04 (火) 20:33:38

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