ブログ/2014-03-28
球状花崗閃緑岩
ミーアキャットです。
山口県周防大島は,『領家変成岩』の模式地として知られています。この海岸に球状花崗閃緑岩の露頭があります(写真1~5)。
『山口県の岩石図鑑,山口地学会編,1991』によりますと,つぎのように説明してあります。
『中央部は角閃石や黒雲母に富み黒い。外側に向かって,斜長石に富む白い層と角閃石や黒雲母に富む黒い層が,同心円状に配列している。これは塩基性岩石の小片を核として,花崗岩化作用によって成長したものと考えられる。』
風化は”節理”という規則的な割れ目に沿って進み始めることも多いですが,この付近でその典型が見られます(写真6)。これがもっと進むと,風化から残った部分がもっと丸くなり,“タマネギ状風化”と呼ばれ,タマネギの皮が剥がれる形にそっくりとなります。
写真7はそのタマネギの芯が残ったものでしょうか。おもしろい形ですね。
近くには,『山口県地学のガイド,山口地学会編,1984』において,黒っぽい塩基性片麻岩と花崗片麻岩が層状に互層をなしたり,不規則に入り混じっているとされている露頭がたくさんあります(写真8~9)。
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