ブログ/2014-06-20
猛鬼海岸 (2)
ミーアキャットです。
猛鬼海岸の砂岩層から崩れ落ちた巨大な転石には,液状化の跡がはっきりと認められるものがあります。波状にうねった層理が見えます(写真18~21)。午前中に講義を受けて,午後にはそれを実際に見ることができて感動でした。
また,海岸の転石には,級化成層,斜交層理,漣痕(リップルマーク)など,教科書のような典型が見られました(写真22~24)。
砂岩の上には,安山岩溶岩が載っていますが,その柱状節理は見事です(写真26~28)。
柱状節理を上から見ることができる露頭もあります。柱状節理の大きさは径50~60㎝で,五角形~六角形をしています(写真29~31)。このような図形を数学的には『ボロノイ分割Voronoi diagram』というと教えてもらいました。点と点の中点を結ぶとこのような形に必然的になるそうです。
海岸のすぐ沖には,安山岩の島があり,ここも見事な柱状節理が見られます。
逆光のため写真33では見えづらいですが,下図のような曲った柱状節理が認められます(写真34)。
この成因としては,つぎの二つが考えられると講師の先生から説明がありました。
①安山岩の溶岩の表面は急冷して,表面に垂直な柱状節理が形成されたが,溶岩の中は熱くて流動した(写真35)。
②安山岩の溶岩の厚さが一定でなく傾いていたため,両表面に垂直に出来た柱状節理が斜めにぶつかりあった(写真36)。
柱状節理を観察後,海岸にへばりつきながら帰りました(写真37)。
この後,未固結状態の混在岩の上に安山岩の溶岩が流れたという露頭を案内してもらいました(写真38)。このように火山岩と堆積岩の境界が波打つように混在する現象を『ペペライト』というそうです。写真の黒い部分は,溶岩の熱で焼けたところだと説明がありました。
凝灰角礫岩の中には,珪化木がありました(写真39)。
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