ブログ/2014-08-21
備北層群の化石を訪ねて (2)
ミーアキャットです。
庄原化石集談会の代表の方から説明を受けた後,クジラの骨の化石を見せてもらいました(写真1,10)。
庄原から発見されているクジラは,ヒゲクジラの仲間でつぎの4種類だそうです。
・ショウバラクジラ
・ヤマオカクジラ
・ヒロセヒバクジラ
・ペロケトゥス属の一種
現生のミンククジラ(ヒゲクジラの一種)の骨格標本が置いてありましたが,庄原から発掘されるクジラの骨格はこれによく似ているそうです(写真11)。
写真11 発見される化石(左手)はミンククジラの骨格に似ている
硬い岩石からクジラの骨格化石をクリーニングして取り出すことは,とても時間のかかる作業だそうです。クリーニング機器も置いてありましたので,クジラの骨のクリーニングに挑戦された方もおられました(写真12)。
小学生は,用意してもらっていた岩石の中から,化石の発掘に挑戦しました(写真13~15)。
写真15 沖村先生,発掘した二枚貝の左右を小学生に説明される
私も改めて,二枚貝には,右の殻と左の殻があることを先生に詳しく教えてもらいました。
以下には,庄原化石集談会で発見収集された化石のごく一部を紹介します(写真16~20)。
なお,『アムフィキオン』という,約4000万~800万年前に,北半球とアフリカで繁栄していた大型の肉食獣で,イヌのような姿ですがクマに近い種類の動物の化石が,アジアではここ庄原市で初めて発見されているそうです(写真21)。
写真21 アムフィキオン(“備北層群”改定増補版,庄原化石集談会発行より引用)
今回は雨の影響で,沖村先生苦心の行程変更となりましたが,庄原化石集談会さんではいい勉強をさせてもらいました。帰路は,午前中の雨もすっかり上がり,いい天気になっていました。次回は,河川水位が下がっているときに,是非川原で備北層群の化石発掘体験をしたいとみなさん切望しながらお別れしました。
コメント