ブログ/2016-02-25
天然記念物・仁摩(にま)の珪化木
写真1 仁摩の珪化木
ミーアキャットです。
島根県大田市仁摩町・仁摩海岸の『仁摩の珪化木』です。島根県の天然記念物に指定されています(写真1)。
海岸には海面から50㎝前後の高さで,波食棚が広がっています(写真2~3)。
ここは,新第三紀中新世前期の波多(はた)層という火山砕屑岩の地層です(写真4~5)。
この地質時代の火砕岩を通称”グリーンタフ(緑色凝灰岩)”と呼んでいますが,まさしく,それを象徴するような淡いグリーンの層が続いています(写真6)。
天然記念物『仁摩の珪化木』は,海岸のすぐ近くにあり,デイサイト質火砕岩の中に横たわっています。長さ約5m,最大径約3mという大きなものです(写真7~8)。木の種類に関しては,マキ科(またはイヌマキ科)などと記載されている文献もありますが,正確には分からないようです。
海岸の火砕岩の中には小さい珪化木が点々と見られます。年輪が明瞭なもの,不明瞭なものなどいろいろです(写真9)。
最後の写真は海岸に点々と転がっている球顆状流紋岩です。球顆状の鉱物が抜け落ちて,その部分が空洞になったものと思われます。
(この”仁摩の珪化木”は,当HPのみんなの広場『山陰海岸の旅』でも紹介されています)
コメント
- 日本海、海岸の風情が良いですね。水平線も晴れ晴れします。
ミーアキャットさん、ありがとう。島根県天然記念物「仁摩の珪化木」、私には情報の塊のように見えます。ご存知でしたら、研究者、論文などを教えてもらえませんか? -- ヌシです 2016-02-25 (木) 09:36:43 - 私は個人的に見学に行ったのですが,昨年にぼちぼち君が福井博物館のT先生と見学に行かれ,詳しい解説を聞かれたということでしたので,ぼちぼち君に聞いてみて下さい。 -- ミーアキャットです。 2016-02-25 (木) 10:16:29
- ありがとう。ぼちぼち君にお尋ねしましょう。 -- ヌシです 2016-02-25 (木) 10:31:22