ブログ/2017-03-04
50年先、また会いたい! その3
ヌシです。
後半は幼生の放流のお手伝いです。捕獲地点に彼らを再放流すると、早々に用水路に引き込まれ死滅する可能性大ですので、放流場所は事前に検討した、本流の堰の下の水流の穏やかな“湾処(わんど)”に放流します。写真1
この保全のための作業は前年に続き2度目になります。今年は小学校の子どもたちと一緒なのでにぎやかでした。一人に3匹程度の幼生をお任せし、「大きくなって、また会おうね!」とみんな声をかけながら、優しく放流してもらいました。ヌシは橋の上から川の中の幼生が元気に尻尾を振って泳ぐ姿を確認し、大変安心しました。「50年先、また会いたい!」はヌシの願いです。写真2,3,4
6度目の同行取材になる広島ホームテレビ「地球派宣言」さんの水中カメラはきっと感動的なシーンを収録できたと思います。写真5の水中カメラの先の黒い影は幼生です。画像をクリックして拡大して見てください。また、このテレビ放送は3月末ごろだとか。写真5
タグを挿入した幼生の放流は今回が初めてです。ずいぶんと前から、S先生を中心にワイヤタグ挿入の検討・準備がされてきました。オオサンショウウオの会のK先生のアドバイスやほかの両生類を使っての挿入テスト、挿入後の経過観察などを経てやっと実現しました。タグの挿入作業はおもに広大のKさんが精力的に行ってくれたそうです。
気持ちを相当集中させなければできないことのようです。Kさん、ありがとう。写真6,7
自然状態での、巣穴から離散したオオサンショウウオの赤ちゃん(幼生)の行き先が私たちには分かっていません。椋梨川のいったいどこで幼生から幼体、成体へと成長するのか?解明しなければと思っています。
調査開始時は曇り空だったのですが、解散するころは晴天になっていました。穏やかな日差しに間近な春を感じます。最高の一日でした。
皆さん、お疲れ様、ありがとうございました。また、次回の調査もよろしくお願いいたします。写真8
・・・おわり
参考→ブログ/2013-03-10
ブログ/2017-01-30
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