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ブログ/2021-08-03

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2021年7月 オオサンショウウオ分布調査②

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写真6  F会員提供

小ヌシです。
担当区間の調査を終え、地域センターに戻ると、第1班さんの大成果が待っていました。
体長38.5センチの新規個体です。写真6

この子は、私たちがここ椋梨川上流部で10年間調査を続けてきて、初めての30センチ台の個体です。写真7

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写真7  F会員提供

今まで大きい子ばかりでした。「オオサンショウウオがいるらしい」(初版2015.3、作・絵:山﨑、監修:清水、発行:東広島市教育委員会)のP15です。 写真8

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写真8

この子は第1区間にポツンといたそうです。目立った大きな傷もなく、肌も奇麗でした。
「なんて可愛い~んだ」と小ヌシ。半面、今まで大きな個体ばかり見てきた小ヌシはこの子を見て、この川の異常さ、深刻さを思い知らされました。また、今回調査の最下流部で見つかったこの子は「今までどこで暮らしていたのか?」と、新たな疑問です。 写真9

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写真9  F会員提供

「この子の大きさからすれば20歳台か、ならば少なくともこの子の誕生以来、この川で異常状態が続いているということかな」と、K先生談。幼体などの行動パターンを説明されながら、この川で若い個体が見つからない理由、長年の異常な状況を説明されました。小ヌシもそんな状態にあることには納得します。前述の「オオサンショウウオがいるらしい」にも表されている疑問-幼体がいないなど-が解けていきます。写真10

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写真10 解説されるK先生

もう1匹は「ちょっと痩せているので、“オオサンショウウオの宿”で保護しよう」と話されました。写真11

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写真11

今回確認できた個体はトータル8匹(再捕5匹、新規3匹)でした。
第1,3,5の3区間を探して、再捕5個体では、やはり少ないと言わざるをえません。
「消滅」の原因が分かった以上は、その原因を除去していくだけです。
できることから一つ一つ実行していきたいと思っています。

当日は気象台から「熱中症警戒アラート」が出ていました。また、“コロナ”も再拡大の兆しもあります。そんな折、調査に参加してくれた皆さん、K先生、本当にありがとうございました。おかげで、調査開始(2011.8)満10年の記念の日を大過なく迎えることができ、感無量です。今まで参加された多くの方にも、重ねてお礼申し上げたいと思っています。38.5センチのオオサンショウウオの出現も、何かお祝いの意味がありそうだなと感じています。ありがとうございます。

11年目もこのスタイルで継続していく所存ですので、よろしくお願いします。 
現地解散、午後11時45分、気温22度。気持ちよく帰路につきました。  ~終わり

参考:オオサンショウウオとの出会い



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