ブログ/2022-08-21
故・高松哲男さんと不思議な出会い
小ヌシです。
昭和40年代から地元豊栄町でオオサンショウウオを見守ってこられ、私たちの調査に大きなきっかけを与えてくれた「オオサンショウウオの生息地を守る会」代表の故高松哲男さんとのエピソードをご紹介します。写真1
2011.2.6、前述の「西原川生き物救出大作戦(移植・移動)」を終え、次の自然観察会で計画したのが「豊栄町どんどん淵の岩石観察とお花見」でした。しかし、当年は例年になく寒く、花見の気配が全くありませんでした。
それで、急遽、候補に豊栄町史に載っている「断層と褶曲した地層」の見学を考えました。
下見で3/9,3/29とO顧問、F会員とその場所を探したのですが、どうしても分かりません。写真2,3,4
「確かこの辺りなんですが・・、ちょっとあの家に行って聞いてみます」と、飛び込んだ家がたまたま高松さんのお宅でした。写真3
・・・冊子「オオサンショウウオがいるらしい」の表紙の絵で真ん中のお宅、玄関前でタバコをふかしておられるのが高松さんらしいです。・・・(画像をクリックして拡大)
ご在宅で、事務室―後日、私たちの調査のまとめをするため、たびたび使用させてもらった―で戦時中の体験談など、色々なお話を聞かせていただきました。
「その地層よりも、すぐそばに生息しているオオサンショウウオを見てほしい」と高松さんに推され、「昼間ですからオオサンショウウオを見ることは出来ないだろうからと、生息場所の見学」としてこの行事に加えました。帰り際には「地層」も案内していただきましたが、木々が繁り観察できませんでした。
「行事当日はよろしくお願いします」と、二人はお宅を辞しました。
4/3本番当日の模様はHPの「オオサンショウウオとの出会い」に。氏のご案内のおかげで実物と出会う(ブログ/2022-03-11)など、内容の濃い行事になりました。写真1,5
このようにして故高松哲男さんと偶然出会ったのですが、この出会いが私たちの活動の起点になり、影響は多方面に波及し、今に繋がっています。
氏はご高齢にもかかわらず、地区内のチラシ配りや町内の学校巡りに何度もご一緒していただき、故小川清三先生の奥さんはじめ著名な方に声を掛け、「郷土の自然科学者」の谷山四方一さんのご遺族や水晶などのコレクションを紹介していただきました。また、オオサンショオウオ調査時には大抵お顔を出され、時には差し入れもあり、「東広島大会」でもお話していただくなど、お亡くなりになるまで、有形無形の応援をずっと続けられ、私たちはずいぶん助けられました。改めて、この場を借り、記して感謝の意を表したいと思います。
「高松さん 本当にありがとうございました。ご冥福をお祈り申し上げます」写真6,7
写真6 2014.9.28 東広島大会 F会員撮影
壇上は高松さん 左は「豊栄の自然を守る会」代表のSさん
写真7 2014.9.28東広島大会 高松哲男さん F会員撮影
小ヌシはこの“偶然”の出会いの不思議さ、大きさに今でも感銘を受けています。
オオサンショウウオとの出会い、関わってこられた人との出会い、継承していく私たち。
この出会いは得難いものだと思っています。
それもこれも、きっと「オオサンショウウオが持つ魅力」からでしょう。
・豊栄で水晶採集とオオサンショウウオを見よう
以下、「東広島大会」(ブログ/2014-09-29ほか多数)以降の活動履歴を大雑把にピックアップしました。
参考
ワークショップ関連:ブログ/2016-09-26、ブログ/2016-12-09
保護施設「オオサンショウウオの宿」関連:ブログ/2018-06-11、ブログ/2019-03-15、
ブログ/2019-03-16、ブログ/2019-03-24、
ブログ/2019-04-15
“県央自然史博物館”関連:ブログ/2022-07-26、ブログ/2022-07-27、ブログ/2022-07-28
・オオサンショウウオの関連記事(新→古)
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