ブログ/2022-12-28
広大きてみんセミナー「第1回 守れ!生きた国宝オオサンショウウオ」(2)
小ヌシです。
後半は、博物館の清水則雄先生が「交雑種が日本のオオサンショウウオを駆逐する!?」と題されて、この5月の広島市八幡川の「交雑種」発見から緊急調査、その後の実態調査、遺伝子解析などの結果などをふまえ、これからのことについてお話をされました。気が重くなる内容でしたが、「何とかしよう」と方向性を示していただき、ちょっと気持ちが軽くなりました。写真1,2,3
この8/5~9/29の実態調査では関係者約13人が7回の調査を行い、八幡川では11ヶ所で計34個体捕獲。すべて遺伝子解析を実施し交雑種は27個体、率にして80%近くを占めているとのことです。うち、雑種第2世代を1個体確認。日本固有種はわずか7個体。また、個体の初見の外形的特徴(体色、斑紋、イボなど)の判断と遺伝子解析による交雑判定は100%合致したそうです。交雑種の多さ(固有種の少なさ)は厳しい現実です。交雑種はおもに安佐動物公園で隔離されているとのことです。写真4~9
お二人の話が終わった後の質疑応答も盛んでした。写真10
この国民的レベル、いいえ世界的レベルの難問は研究者、地域、行政などが一体となり、皆さんと一緒に解決していきましょう。写真11~14
ここ数日の寒波や“コロナ7波”の中、久しぶりにオオサンショウウオの話を聞け、おかげで一時ストレスを忘れさせてくれました。
皆さんお忙しいところ、貴重なセミナーを実施していただき、ありがとうございました。
~終わり
参考*オオサンショウウオの関連記事(新→古)
:ブログ/2022-07-03(交雑種テレビ)
:2022-10(交雑種テレビ)
:ブログ/2022-10-23(交雑種新聞記事)ほか多数
コメント