自然に親しみ、観て触れて学びながら、自然を守ろう

秋芳洞エコバスツァー

生涯学習エコバスツアー

「秋吉台科学博物館と美祢市化石館」に参加して


報告 道野 忠司

 私が「東広島市自然研究会」の行事に参加したのは今回で2回目です。この「東広島市自然研究会」を初めて知ったのは「第266号平成18年度、ひろしまふれあい県民だより-第31回全国育樹祭の案内」からでした。

 私は広島市安佐北区安佐町鈴張の海見山西山麓に生まれ、父母の仕事の関係で、幼少期の頃は旧豊平町鶉木集落上流の丁川清流川岸で育ちました。そのせいもあり、自然の植物、岩石に興味がありました。また、約10年前より友達の影響で焼き物を始めました。その中で、土との関係で焼き物の表情が変わる事が判り、地質を知りたいと思っていた最中、平成18年10月22日の観察会「龍王山の石と遺跡」を知り、参加させていただきました。

 沖村先生、船越さんの講義を初めて受け、詳しく観察し研究されている事にとても感銘を受け、今後もこのような会に参画したいと思い、早速その日に会員の申し込みをした次第です。

 今回の企画を心待ちにしていました。残念ながら当日は、日々業務の多忙と自己管理不足(韓流番組の“チャングムの誓い”を見過ぎ:笑い)もあり、とても疲れていました。しかし、広島ICで石丸さんのお出迎え、参加の皆さんからの歓迎、沖村先生による観察会に対する車中での説明、大繁さんとの会話などの内に、いつしか疲れも忘れてしまいました。

 美祢では、石灰岩の山をセメント原材料に加工している工場の大きな煙突、巨大な搬送設備が稼動しており、鉱物がこの地域の産業発展に大きな役割を果たしている印象を受けました。美祢市歴史民俗資料館と美祢市化石館では、高橋文雄先生から簡潔な解説を頂き、一般入場では聞き得ない内容を学びました。(実はシャッターを切る場面が多く、気づいてみると皆は次の場面に移動されていた:笑い)また、故岡藤五郎先生が採集された多くの貴重な化石標本も見る事ができました。

 圧巻は何と言っても実地での化石採集です。高橋先生より石の割り方、暑さ対策等の手解きを受け、会で用意された岩石用ハンマーを借り、桃木層(約2億3000万年前の中生代三畳紀と呼ばれている太古の堆積物)の切り開かれた崖下の頁岩を割りました。

 茎の化石は見つけましたが目当ての植物の葉・昆虫化石が見つかりません。時計を見ると残す時間は10分足らず!気を取り直して拳大の石の散らばっている場所を注意深く確認しながら行くと、化石らしい物を発見!早速、高橋先生に鑑定を頂いた結果「トクサ類と思われる化石」と教えられ、胸を撫で下ろしたしだいです。

 しかし、表層に近いため保存状態が今一との事です。残念!自己満足の世界ですが、ここで採集した太古の頁岩の価値を焼き物に活かしたいと思っております。

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美祢市での化石採集



 
 秋吉台科学博物館では秋吉台,秋芳洞のビデオを観ながら、配川武彦館長さんから直々に概略を教わりました。昼食は風光明媚な秋吉台の絶景を眺めながら、楽しい一時でした。

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秋吉台科学博物館にて


 秋芳洞へは黒谷口より入り、各ポイントで沖村先生の解説を受けました。

画像の説明
秋芳洞にて

 その中で、石筍の形成にはシアノバクテリアが関与して出来ることを教わり、温泉の湯船の端も同じ理由で形成されることを知りました。36年前の修学旅行で訪ねた時に比べ、年月を経たせいか、鍾乳石の華やかさがずいぶん褪せた色合いに見えました。

 先生の話では「周辺の観光化に依る道路の開設等で洞内への水の流れが無くなるとともに、観光客に付着して持ち込まれる汚れや蝙蝠の糞などで鍾乳石が汚れてきた。」との話でした。

 自然の維持管理の大切さと難しさを思い知らされる一場面でした。何時の時代も同じかもしれませんが、はじめに予想しなかった事が後になって現象として現れて、初めて気づかされる事だと思いました。

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秋芳洞・黄金柱


 帰りのバスの中で次年度の観察会及び、変更点について沖村先生の問いかけ的な進め方と取り決め方にとても好印象を受けました。また、加藤さんの「健康についてのアドバイス」のお話も大変参考になりました。
 
 今回ご一緒させて頂いた皆さん、解説頂きました沖村先生、幹事役の石丸さんのご厚情有難うございました。今後も、実地見学を含めた行事の開催を熱望しておりますのでよろしくお願いします。

5.洞内にて.jpg
洞内にて記念撮影

東広島の自然(2007.12)No.39 掲載


「共生・共進化に思いを寄せて」

佐久川 容子


 小学生の息子2人と一緒に参加させていただきました。小学5年生の息子は幼いころから化石や恐竜が大好きで、昨年と今年のバスツアーは、まさに絶好の機会でした。親子そろって、楽しくて夢中になりました。

 現代社会の中で、私たちは何気なく毎日を過ごしております。踏みしめている大地が、昔は海だったとか、変動があったなんて、想像もつきません。私たちは、生まれてからこの世の中を見て、世界を知っているのも、およそ100年くらいです。地球がどんなふうに誕生して、いろいろな時代があり、どんな生命が誕生したのか、地層や化石などを手がかりに知ることができるなんて、タイムマシーンで過去に旅をしているようでした。

 秋吉台には、何回か旅行したことがありましたが、今回は沖村先生をはじめ、学芸員さんの専門的なお話を伺うことができて、新たな発見がたくさんありました。中でも、鍾乳洞の中の微生物が、大きく関与しているとのお話にはびっくりしました。鍾乳洞は、二酸化炭素を含む水に石灰岩が溶け、炭酸水素カルシウムを含む水が蒸発すると、再び炭酸カルシウムが析出し、鍾乳石や石筍ができることは、皆さんも良くご存知のことです。ただ、化学反応だけであのような美しい鍾乳洞ができたのではなく、水の中の微生物の働きによってできたというのは、知りませんでした。私たちに害を及ぼす病原菌やカビなどの微生物をとかく悪く思いがちですが、地球に酸素をもたらしたシアノバクテリアのおかげで、さまざまな生命が誕生し、進化して今日に至っていることは感慨無量です。私たちの知らない微生物はたくさんあるそうです。確かに私たちは、目に見えない微生物とともに生きており、はるか遠い太古から一緒に進化してきています。共生と共進化によって、多種多様な生命が受け継がれているのを実感しています。単一のものだけが繁殖してしまうと、環境の変化が起きたり、あるウィルスによって病気が蔓延した時に、全滅する危険があります。私たちが生き延びるうえで、生命の多様性はとても重要と思われます。星の王子さまが言うとおり、「本当に大事なものは目に見えない」のかもしれません。

 地球環境の変化や、気候変動、温暖化の影響など、地球規模で研究されています。でも、まだまだ分からないことがたくさんあります。知りたいことがたくさんあります。限りある時間を大事にして、地球の自然を慈しんでいきたいと思います。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

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秋芳洞にて

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秋芳洞・百枚皿

化石の旅

平岩小学校5年 佐久川 玄


 今日、美祢市化石館と秋吉台の化石の旅に出かけました。ぼくは去年化石をほったとき化石のことがもっと好きになりました。だから今年も化石を見たりほったりするのでとてもうれしかったです。

 まず美祢市化石館に行きました。ぼくが一番おどろいたのは、マンモスのきばです。とても大きくてすごかったです。美祢市のあたりにこんな大きいマンモスがいたのは信じられないくらいです。それにアンモナイトのからのうずがまいてあるのはすごかったです。ぼくは、さわった時にちょっとざらざらしていたことが印象に残っています。岩石のてん示されていたところは、深成岩や火成岩などの中にアンモナイトなどの化石がたくさん入っていたのがすごかったです。岩石のできる場所もくわしく分かりました。

 次に化石発掘しに行きました。ぼくは上のあたりのところをハンマーで石をたたきました。最初葉のあとみたいな石があったので見つけたと思ったけど先生に聞くと、くきや葉のごちゃごちゃしていたので残念でした。結局たくさんの石をたたいたけれど見つかりませんでした。ぼくはがっかりしました。そうかんたんには見つからないと思いました。だからおもしろいんだと思います。

 それから秋吉台の鍾乳洞では天じょうの形や広いのがびっくりしました。つららみたいな鍾乳石やコウモリがいるような岩かげなどがすごいと思いました。黄金柱は何万年かけてできたのがびっくりしました。ぼくは洞窟にすむ動物たちが見れなかったので見てみたいです。百枚皿もすごかったです。どうしてあんな形になるのか知りたいです。

 とっても楽しい旅でした。また来年も行きたいです。

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美祢市化石館にて
アンモナイト

9.アンモナイト裏.jpg
美祢市化石館にて
アンモナイト

化石見つけた!

平岩小学校3年 佐久川 丈


 11月5日東広島自然研究会のバスツアーで、美祢市で化石を見ました。アンモナイトは一つではなくたくさんついていたのがすごかったです。マンモスは大きくてびっくりしました。きばは長く、下へちょっとまがっていました。マンモスがおそってきたらこわいです。
昆虫はハエやハチまで化石になっていて、みつみたいなのにたくさん虫がつまっているのはかわいそうでした。

 次に、化石さい集に行きました。石がごろごろありました。石にはわれる向きがありました。ぼくは、さいしょ見つかりませんでした。見つけた時は葉の化石でした。何分かたったらシダ植物みたいなものをみつけたので、聞いたらシダ植物の葉でした。うれしかったです。どろがついていて見えにくかったです。見つかるとは思っていませんでした。たから物なので大事にもって帰りました。

 それから昼食でかわらやきを食べました。めずらしかったです。
次に鍾乳洞に入りました。鍾乳石で上が高い所はきれいでした。くらげのたきのぼりや黄金の柱などは、作られたみたいですごかったです。川はどこからながれでてくるかが分かっていないと聞いてびっくりしました。川のけしきも美しかったです。川みたいで水が少ししかない所もありました。トンネルや通ろが作られていたけど、それがない所をぼうけんしてみたいです。ちょっと暗くて見えにくかったです。ちょっと出た所にふしぎな植物がありました。外からみて川は青くきれいでした。

 シダ植物を見つけてうれしかったです。またいろいろな物を発くつしたいです。

10.ムカシトンボ.jpg
美祢市化石館にて

11.化石採取場.jpg
美祢市化石館、化石採取場

東広島の自然(2008.12)No.40 掲載

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