自然に親しみ、観て触れて学びながら、自然を守ろう

豊栄町どんどん淵の岩石観察とお花見

豊栄町どんどん淵の岩石観察とお花見

新枝 幹夫



平成23年4月3日(日)に福富町・豊栄町でお花見を兼ねて自然観察会が行われました。
最初は福富町上戸野の『わに淵の滝』の観察です。国道375号のすぐ西側に造賀川が流れ,花崗岩中に高さ約16mの滝があります(写真-1)。滝の付近には水平と垂直の節理が発達し,走向が北から西に70度、傾きは垂直の断層があります。この断層線に沿って下刻浸食が進み深い溝状になっています(写真-2)。滝の東側は断層丘陵です。

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 写真-1 わに淵の滝

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 写真-2 断層の下刻浸食

河原では花崗岩中にたくさんの捕獲岩(ゼノリス)があるのを観察しました(写真-3,4)。

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 写真-3 花崗岩中の捕獲岩の観察

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 写真-4 捕獲岩

ここには『鹿子の木』という木があり,堀越先生の楽しい説明がありました(写真-5)。

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 写真-5 堀越先生 『鹿子の木』の説明

次は,豊栄町別府で広島地学会の創設者・故谷山四方一先生ゆかりの柳井さん宅を訪問し,先生が生前に収集された立派な鉱物・岩石の標本を観察させていただきました(写真-6~11)。

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 写真-6 故谷山四方一先生ゆかりのお宅訪問

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 写真-7 沖村先生・広島地学会第15号の説明をされる

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 写真-8 故谷山四方一先生の肖像と水晶

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 写真-9 コレクションの水晶

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 写真-10 コレクションのりっぱな霰石

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 写真-11 沖村先生・仏通寺の珪化木について説明される



昼食は豊栄町安宿のどんどん淵です。今年は春先まで寒かったせいか桜の開花が遅く,当日は全く咲いていませんでした。しかし,沖村先生の砂岩泥岩の説明を聞きながら花見気分で昼食です(写真-12,13)。沖村先生には泥岩のリップルマークも教えていただきました(写真-14)。また,堀越先生からは,冬になっても葉が落ちない-受験に落ちない-という縁起の良い『ヤマコウバシ』の説明がありました(写真-15)。

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 写真-12 どんどん淵で昼食

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 写真-13 どんどん淵

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 写真-14 泥岩のリップルマーク

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 写真-15 堀越先生『ヤマコウバシ』について説明される

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 写真-16 堀越先生・沖村先生のご長寿を願って
     『不老長寿の木』の前で記念撮影



午後からは水晶山で童心に返って水晶を採取しました。りっぱな水晶を探された方もいました。鉱物採取の原点はやっぱり水晶ですね。時間があっという間に過ぎてしまいました(写真-17,18)。

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 写真-17 水晶山で水晶観察

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 写真-18 水晶

最後は豊栄町清武でオオサンショウウオ生息地の見学です。地元の『オオサンショウウオを守る会』の代表の方から説明を受け,オオサンショウウオの写真を見せていただいた後,川を散策しました。そうしましたら,何と夜行性のオオサンショウウオに日中に出会うという機会に恵まれてとてもラッキーでした(写真-19,20)。

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 写真-19 豊栄町清武の看板

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 写真-20 代表の方が撮られたオオサンショウウオ

東広島の自然(2012.3)No.43 掲載

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