都市 感性 革命 二十一世紀を生き抜くこどもたちのために
都市 感性 革命 二十一世紀を生き抜くこどもたちのために
加藤寛二
317頁(株)文芸社,東京.(¥2000)
著者は日本画家、文筆家、そして黒瀬町と北京市を往復しながらの歯科医師という多彩な生き方をされている情熱家でもある。
世羅町では、歯科クリニック医院のなかに「かとうかんじ美術館」もつくられている。
なんとも近づきにくい図書、と受け取られかねない本のタイトルである。ところが中は、著者がいっているように、診察室と家庭での会話メモからきている。都市生活が心と心のふれあいのない環境を強要し、人々は心豊かに生きる感性をみうしなってしまいつつある。身辺で普通に起こっている事象の受け止め方が、人と人の暖かいコミュニケーションによって、あるべき人間の本来の姿へと導いてくれることを述べた座右の書としておすすめする。 (沖村雄二)