ブログ/2014-02-08

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ヤドカリくん

写真1

テカリです。
　１０年近く前、会社を卒業して一年後、胃ガンになり1月手術、２月退院で、担当医に山に登りたいと言ったら、「体力が回復していないから、２年間は駄目だ」と、ドクターストップ。　「それなら海に行く」と言ったら「海とは何か」と言われ「沖縄に」と。ドクター曰わく、「沖縄なら気温も高いから、まー良いか。」で、ＯＫが出て沖縄のブラリ旅が始まった。

　那覇から、渡名喜島の民宿に入り一週間いた、まず民宿で注意されたのが「ブッシュに入るな、ハブがいる。一人だから助けが呼べない。噛まれたら、ヘリで那覇に搬送とのこと。」島の海岸をウロウロ一周した。

　東浜（あがりはま）は干潮になると沖合まで５００メートルくらい潮が引き珊瑚礁で真っ平らとなり、熱帯魚が手ですくえるし、タコもとれ、シャコ貝も珊瑚礁の中にはまりこんでいた。カメラの三脚をバール変わりにして捕ったが三脚はボロボロ、シャコ貝を買った方が安かったかと後で考えた。

　夜、民宿でヤシガニの話が出たので尋ねると、アダンの木の茂っている場所があり、あそこにはいるとのこと。採りに行こうと言ったら、オジィ曰く、「大体ヤシガニが夜出ている所にはハブも出ているので、村の人は行かないよ。」と、言う。オバァはヤシガニが、野ねずみをちぎって食べていたのを見て食べる気がしなくなった、と話していた。ちなみに、オジィ、オバァは沖縄では敬語。

　さて、前置きはその位にして、次の旅で写真は那覇の北西、約６０キロの東シナ海に有る粟国島に行き、またもや民宿一週間、この島はハブがいないとのことで、レンタチャリを借りて道無き道を走り回る。

　原野でテッポウユリとグラジオラス（原種）が咲いていた、一汗かいて休んでいた時、足元の巻き貝が動いた、びっくり何かとよく見るとヤドカリ君、初めての体面、早速民宿に持ち帰り、オバァに報告する。オバァ、「おや、いたかね。最近はあまり見ないけど」と。民宿の孫（小学生）は全く知らないで「これ何？」と、生息していることも知らなかった。最近の子供は何所も同じだなぁ、と感じた。（写真1、2）

写真2

　次は石垣島から、南西１８．５キロの黒島、この島は人口２００人、牛２０００頭の島で、ここの民宿では夜、外で猫の鳴く声がするので朝、民宿の親爺さんに野良猫が沢山いるのか尋ねると、ニヤニヤしながら「あれはクジャクだ。朝、窓を少し明けて見て御覧、沢山いるよ。」と、翌朝見ると居るは、居るは、綺麗な羽は雄のみで若い雄は一つ本の羽のマークの数が少なく年数が経つと長くなりマークが沢山ついて雌にモテテいた。

　夕暮れ暗くなってやたら、カラスが飛んで来たと思って見ていたら、木の枝に止まって鉄棒するようにぶら下がったではないか、何とコウモリだった。

　海岸と集落の間に御獄（うだき）という社があり、海で亡くなった人を祀って有るのだそうで、昼でもほの暗く湿気が多く一寸気味が悪い様な所であるが、広っぱとなっているので、ここでオカヤドカリをゲットしようと昼間にポリバケツを地面すれすれに埋めて中に鯖のカン詰めを入れ、夜になるのを待つ。午前０時現地に行ってみると、何とバケツ半分以上オカヤドカリが入っているが、目的とした大きい個体の物は居なかった。

　翌日朝、オバァに叱られた。「夏時分は、海で亡くなった人の霊が帰ってきてるから海に連れて行かれるのでここの人は皆昼でも近寄らない。」と、まして真夜中に行くなんて、と。

　次の日、バケツを撤去しに行き、中の残飯をブッシュの中に捨てようと落ち葉を寄せると、朝鮮サザエの殻に入った大きなヤドカリが沢山落ち葉の下に居るではないか、２０匹ばかりゲットして石垣島に帰る。

　味付け海苔のペットボトルを二つ購入し、中身を店の人に渡し入れ物だけを持ち帰りヤドカリを入れて広島に帰った。　空港のＸ線荷物検査で検査官が一寸首をかしげて角度を変えて見ていた。（写真3、4）

写真3