自然に親しみ、観て触れて学びながら、自然を守ろう

賀茂台地の自然

賀茂台地の自然

青野龍巳


 東広島は、西に黒瀬川、東には沼田川が流れ、両河川に数多くの細流や支流がそそぎ込み、大小2000以上のため池があります。又、規模は大きくありませんがかなりの数の湿地が点在しています。

 近年5町の合併により、北部には800m以上の山々が立ち並び、南部には海浜も有し、東広島は、多様な自然をもつ魅力的で豊かな環境ということができるでしょう。

 野鳥は、迷鳥や旅鳥も含め240種余りが確認され、昆虫も特に蝶やトンボは90種余りが棲息しています。植物は絶滅危惧種を含め希少種もかなりの数が自生しています。

 しかし、これらの個体数は決して多くはないのです。近年開発が進み少しずつですが棲息しにくくなっているように思われます。特に山野草は盗掘が激しく目に余るものがあるようです。野山を歩けば多種多様な動植物にあえる、そういう環境を願わずにはいられません。生態系豊かな環境を守る為に微力ながら協力できればと思っております。

 私は呉市の出身で、26年前に東広島市へ転居して来ました。幼少期から野山や川・池・海に遊び、動植物の観察を続けてきております。国蝶であるオオムラサキの棲息を、東広島では初めて確認し保護活動をしています。5年前から近隣の小学校の特別非常勤講師を今年まで努めて来ました。

 川の水生生物(指標生物)による水質調査、源流域(湿地)や野山の動植物及び水田や池の水の顕微鏡による微生物の観察、蝶の卵から成虫までの飼育やトンボの羽化等、生徒に自然観察の楽しさを伝えてきました。

 当会の入会を機に遠部先生に連絡を取り、5年前から、トゲカイエビとヒメカイエビの仲間と思われる個体の観察を続けてきた水田に案内し、成体と卵を生んでいると思われる泥を採集して、現在調査、同定中です。

 結果は、遠部先生から報告していただく予定です。

 自然誌4号からは、編集をお手伝いします。
先ず、水生生物(1)磯・干潟の生物から調査したいと思います。自然誌を充実させるためには、生息及び分布調査が大変な作業になります。皆様のご協力をお願い致します。


●事務局より
RCCが放送しています日曜日の朝早いテレビ番組「生きる×2」で、青野会員が30分間ほど全国放送されました(テレビ朝日系列)。下記は番組案内から一部を転載させていただきました。内容は同ホームページに詳しく載っています。
http://www.minkyo.or.jp/01/2009/04/0282282.html

 番組には青野さんの素朴な人柄と生き物へのひたむきな愛情がよく表現されていました。・・録画していますので、ご希望の方はご一報ください。(土岡)

~第282回 トンボ トンボ トンボ!~
2009年8月23日(日)(テレビ朝日OA) 中国放送制作

広島県の中央部、標高400mあまりの賀茂台地に位置する東広島市。日本酒と溜池で有名なこの町で青野龍巳(62)さんは、アマチュアながらトンボの研究に打ち込んでいます。

日本にいる約200種類のトンボの内、80種余りが賀茂台地には住んでいるといわれていますが、その詳しい分布はまだ良くわかっていません。元々、自然が大好きだった青野さん。清流に住む青い宝石、アオハダトンボに出会ってトンボに魅せられました。

電気店の仕事のかたわら、配達や御用聞きの合間に軽トラックを溜池や川筋に寄せ、図鑑を頼りにトンボの種類を調べています。これまでに、恐竜時代の古い形を残すムカシトンボや、環境省の絶滅危惧II類、ナニワトンボの新しい生息地を見つけました。

4人の子どもは独立しましたが、まだ家のローンは残っています。本業は大型電気店に押され苦しい経営です。浮世のしがらみに負けず、トンボ調査に情熱を注ぐ、青野さんの感動人生を描きます。

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