龍王山の甲虫
龍王山の甲虫
福永みちる
コウチュウ目(甲虫目)は、クワガタムシやカブトムシのように、成虫の前翅が硬い上翅(鞘翅(しょうし):刃物の刀身の部分を納める鞘のような翅という意味)となっている昆虫たちのグループです。そのため、鞘翅目と呼ばれることもあります。後翅はふつう、前翅の下に複雑に畳み込まれています。陸上で生活する種のほか、ゲンゴロウやホタルの幼虫などのように水中で生活するものもいます。
コウチュウ目は、生物界最大の分類群で、全世界から37万種以上が知られています。これは脊椎動物の種数の6倍以上で、全動植物種の1/4にも相当するほど大きなグループです。
日本からは11,000種が知られており、実際には15,000種以上と推定されています。広島県の場合も同様で、昆虫網の中で首位を占め、2013年末の時点では114科3,760種が記録されています。
龍王山では、現在まで80種のコウチュウ類を確認しています。東広島市全体では2013年末の時点で1,400種以上が記録されていますので、市内全体からすれば、ほんの一部を確認したにすぎません。さらに、広島県全体からすれば比べものにならない数ですが、市内では龍王山でしか確認していない種もいることから、さらに今後確認種数を増やしていきたいという思いを込めて、ここに紹介しておきたいを思います。逆に言えば、ここに挙げられるコウチュウたちはそれほど身近にいて目につきやすく、なじみの持てる昆虫たちなのだと思います。
[ハンミョウ科]
ニワハンミョウ
体長 15~19mm
時期 4~10月
人家周辺から山地まで広く見られる。憩いの森公園の散策道でも道路上でよく見られ、追いかけると先へ先へと飛んで逃げていく。昔から“道おしえ”と呼ばれ親しまれる「ハンミョウ」の仲間。
[エンマムシ科]
キノコアカマルエンマムシ
体長 2.9~4.1mm
写真の個体は、憩いの森公園の散策道わきの葉上にとまっていたもの。とても小さいが、赤い色で目立つ。前翅の先端に4つの黄色い紋がある。キノコ類に集まると言われる。
[シデムシ科]
オオヒラタシデムシ
体長 18~23mm
時期 4~10月
地表を歩き回り、動物の死がいなどに集まる。自然界の掃除屋の役目を担っている。近くでよく見ると体の表面は青みがかった黒色をしている。散策道の道路上でよく見つかる。
[クワガタ科]
コクワガタ
体長 ♂17~54mm、♀22~33mm
時期 5~10月
ヒラタクワガタやミヤマクワガタより小型。スジクワガタによく似ているが、オスの大あごの中ほどに内歯があるのが特徴。コナラなどの樹液に集まる。
スジクワガタ
体長 ♂15~40mm、♀14~24mm
時期 5~9月
オスの大あごの先のほうに内歯がある。コナラやカシ類の樹液に集まる。メスの翅には名前のように縦筋が目立つ。
ネブトクワガタ
体長 ♂13~33mm、♀14~18mm
クワガタ類ではやや小型。オスの大あごの内歯は強く湾曲する。コナラなどの樹液で見られる。
ヒラタクワガタ
体長 ♂19~81mm、♀21~44mm
時期 5~9月
やや扁平でがっしりとした体型をしている。コナラなどの樹液でよく見られる。オスのサイズは大きさの個体差が大きい。
ミヤマクワガタ
体長 ♂30~78mm、♀25~40mm
時期 6~9月
樹液によく集まり、東広島市内では最もよく見られるように思う。龍王山ではまだメスしか見ていない。写真は地表を這っていたメス。
[センチコガネ科]
センチコガネ
体長 14~20mm
時期 3~12月
写真はムシヒキアブの仲間に捕えられたもの。体の色は金赤色~赤紫色まで個体変異が大きい。獣糞や小動物の死がいに集まる。よく似たオオセンチコガネがいる。
[コガネムシ科]
コフキコガネ
体長 24~32mm
時期 5~9月
体は黄灰色の微毛で粉を吹いたように見える。カナブンなどより一回り大きなコガネムシの仲間で、散策道脇の植物などで見られることが多い。
アシナガコガネ
体長 5.5~8.5mm
時期 4~7月
小さなコガネムシの仲間。体は緑色を帯びた黄褐色の微毛でおおわれる。公園内のサワフタギやクリなどの花に集まる。
ビロウドコガネ
体長 8~9mm
時期 4~8月
翅はビロードのような短い毛におおわれる。散策道わきの葉上などで見つかる。
セマダラコガネ
体長 8~13.5mm
時期 5~9月
散策道の花に来ているほか、葉上などにもよくとまっている。体の色や斑紋には変異があり、全身が黒色のものもいる。
コイチャコガネ
体長 9.5~12mm
時期 5~9月
小型のコガネムシで、全身が灰褐色の毛でおおわれている。散策道わきの葉などによく見られる。
アオドウガネ
体長 17.5~25mm
時期 4~10月
体は緑色で、コガネムシなど似た種類が多いが、体に光沢がない。さまざまな植物の葉を食べる。
コガネムシ
体長 16.5~24mm
時期 5~8月
体は強い緑色の光沢がある。さまざまな葉をよく食べる。
マメコガネ
体長 9~13.5mm
時期 6~9月
小さなコガネムシの仲間。マメ科植物やクヌギなどに群れて盛んに葉を食べる。公園内でもいろいろな葉上でよく見られる。
ヒメトラハナムグリ
体長 10.5~14.5mm
時期 5~8月
花に集まり、花粉を食べる。前翅に「虎」の模様のような黄色と黒色の縞斑紋がある。
カナブン
体長 23~31.5mm
時期 6~9月
コナラやカシ類の樹液でよく見られるほか、腐って落ちた果実などにもよく集まる。
[タマムシ科]
アオマダラタマムシ
体長 17~29mm
時期 5~8月
金属光沢のある美しいタマムシで、日本特産種(日本しか生息していない)。サクラ、ウメなどの枯木に集まり、幼虫はそれらの樹木の材を食べる。比較的稀種とされていたが、市内では近年記録が多くなった。
[コメツキムシ科]
サビキコリ
体長 12~16mm
時期 4~11月
褐色で、やや寸詰まりの体型をしている。葉上や樹液で見られる。
ウバタマコメツキ
体長 22~30mm
時期 4~8月
マツの多い雑木林で見られると言われる。写真の個体は、樹液の出ているコナラの木肌にいたもの。
[ホタル科]
オバボタル
体長 7~12mm
時期 6~8月
昼間に活動するホタルの仲間で、公園内でも散策道わきの葉上などでよく見られる。幼虫は陸上で生活し、カタツムリやミミズなどを食べる。
[ジョウカイボン科]
ジョウカイボン
体長 14~18mm
時期 4~8月
雑木林や草地などで葉上にいるのをよく見かける。市内では5月によく見られる。肉食で、他の昆虫を捕えて食べる。
[カッコウムシ科]
キムネツツカッコウムシ
体長 5~8.5mm
体は筒のような形で、全体に光沢がある。かなり小さいのだが、朱色の胸部やるり色の腹部のため鮮やかな印象がある。
ツマグロツツカッコウムシ
体長 7mm前後
時期 6~8月
頭部と前翅の先が黒い。写真の個体は、散策道わきの葉上に見られた。ときに灯火にも集まる。
[ジョウカイモドキ科]
ヒロオビジョウカイモドキ
体長 2.5~3mm
時期 5~9月
腹部に朱色の広い帯紋がある。非常に小さく見つけにくいが、散策道わきの葉をめくると葉裏に1~2匹が見られることがある。
ツマキアオジョウカイモドキ
体長 5~6mm
時期 4~6月
胸部の左右のふちと前翅の端が黄色い。小さく見つけにくいが、花に来ていることが多い。春からゴールデンウィークの頃に多い。
[ケシキスイ科]
ヨツボシケシキスイ
体長 4~14mm
時期 5~10月
前翅に4つの朱色の紋がある。コナラやカシ類の樹液によく集まっている。
[オオキスイムシ科]
ヨツボシオオキスイ
体長 11~15mm
時期 5~9月
前翅に4つの黄色い丸い紋がある。樹液によく集まる。
[オオキノコムシ科]
アカハバビロオオキノコ
体長 4~6.5mm
時期 4~10月
カワラタケなどの枯れ木に生えるキノコを食べる。小さいが、葉上などにいると赤色で目立つ。オオキノコムシの仲間は触角に特徴がある。
[テントウムシ科]
アミダテントウ
体長 4~4.6mm
時期 4~10月
きれいな模様の小さなテントウムシ。写真の個体は枯れ葉のなかにいたが、市内ではサクラの葉裏でよく見かける。
アカホシテントウ
体長 5.8~7.2mm
時期 4~10月
幼虫も成虫も「タマカタカイガラムシ」というカイガラムシ科の虫を好んで食べる。公園内の運動広場近くの散策道沿いに植栽してあるバラ科の植物(種名は不明)にたくさん見られた。
ハラグロオオテントウ
体長 11~12mm
時期 5~9月
大型のテントウムシ。キジラミ類を食べる。市内ではこの写真1例のみで、ほとんど見たことがない。岡山県ではクワの木で見たことがある。
ナミテントウ
体長 4.7~8.2mm
時期 3~12月
2紋、4紋、赤まだら、無紋などさまざまな斑紋がある。成虫、幼虫とも草木につくアブラムシ類を食べる。初冬には、多くの個体が日当たりのいい木肌や電柱などに集まるのが見られることがある。
キイロテントウ
体長 3.5~4.1mm
時期 3~12月
黄色の小さな可愛いテントウムシで、植物につくウドンコ病菌などを食べてくれる。成虫で越冬するため、12月でも散策道で見られることがある。
ヒメカメノコテントウ
体長 3~4.6mm
時期 3~11月
小さなテントウムシ。通常、薄い黄色の地に亀の子のような黒色の斑紋があるが、変異があり、写真のような斑紋の個体もいる。成虫、幼虫ともアブラムシ類を食べる。
[ゴミムシダマシ科]
ニジゴミムシダマシ
体長 5~6.5mm
時期 5~10月
体には虹色の光沢があり美しいが、古材や朽ち木などで見られるため、あまりいいイメージがわかない。
ベニモンキノコゴミムシダマシ
体長 4~5mm
キノコ類に集まる。写真の個体は、サクラの樹幹についていたキノコの中にいたもの。
[カミキリモドキ科]
キバネカミキリモドキ
体長 9~12mm
時期 4~7月
カミキリムシに似る仲間。キバネカミキリモドキは花に来ているのをよく見られる。
[カミキリムシ科]
アカハナカミキリ
体長 12~22mm
時期 6~8月
幼虫がマツなどの針葉樹を加害するカミキリムシのひとつ。公園内ではよく見られ、花に集まるほか、散策道わきの葉上などにもとまっている。
ツマグロハナカミキリ
体長 12~17mm
時期 5~8月
名前のように、前翅の端が黒い。各種の花によく集まる。幼虫は各種広葉樹(コナラなど)の枯れ木の材の中で育つ。
ヨツスジハナカミキリ
体長 12~20mm
時期 6~8月
前翅に4本の黒い帯がある。花に来ているのもよく見られる。幼虫はアカマツを加害する。
クスベニカミキリ
体長 15~18mm
時期 6~9月
各種花に集まるとされるが、東広島市内ではこの写真の個体しか見ておらず、個体数は少ないのではないかと思われる。
アオカミキリ
体長 21~30mm
時期 6~8月
体は青緑色の美しい輝きを持つ。従来珍しい種だったが、公園のカエデ類の植栽などにより、近年比較的よく見られるようになっている。幼虫はトチノキやカエデ類を加害する。
ミドリカミキリ
体長 12~19.5mm
時期 5~8月
緑色や赤銅色の輝きを持つ美しいカミキリムシ。アオカミキリに比べ小型で細身、市内では花上や伐採木などに来ているのをよく見られる。
キスジトラカミキリ
体長 10.5~18mm
時期 5~8月
広葉樹の伐採木によく集まり、メスは木のひび割れや隙間などに産卵を行う。ときに散策道わきの葉上などでも見られることがある。体の模様から蜂の仲間に擬態していると言われている。
エグリトラカミキリ
体長 9~13.5mm
時期 5~8月
広葉樹の伐採木でよく見られ、ちょこまかとよく動き回る。また花にもよく集まる。灰色の地に黒い模様のある似た種が多いが、本種はもっとも普通でよく見られる種。
イタヤカミキリ
体長 18~25mm
時期 5~8月
やや大型種。幼虫はヤナギ類やカエデ類を加害するため、公園内のカエデ類で見られる。
ゴマダラカミキリ
体長 25~35mm
時期 5~10月
大型種で、体は光沢があるゴマダラ模様。柑橘類やイチジクなどに集まる。公園内でもよく見られる。
センノキカミキリ
体長 15~40mm
時期 6~10月
体の模様はぼんやりとしていて地味な感じのカミキリムシ。幼虫はおもにタラノキ、センノキを加害するため、タラノキでよく見ている。
ナガゴマフカミキリ
体長 11~22mm
時期 4~9月
広葉樹の伐採木でよく見られる。公園内でも、散策道沿いに集めて置かれている伐採木上でよく見られる。
クビジロカミキリ
体長 11~14mm
時期 5~9月
ツルウメモドキの枯れ枝に集まる。写真の個体は散策道わきの葉上にいたもの。東広島市内ではこの写真の1例しか見ていない。
アトジロサビカミキリ
体長 7~11mm
時期 4~8月
前翅の後方が白いのが特徴だが、あまり目立たない。公園内の伐採木置き場などで見られる。
ヒトオビアラゲカミキリ
体長 5.5~9mm
時期 4~7月
前翅に広い黒帯があるのが特徴だが、あまり目立たない。散策道わきの枯れ蔓や葉上などに見られる。
ヒメナガサビカミキリ
体長 5.5~8.5mm
時期 5~8月
前翅のやや後方にあまり太くない白い帯が入る。公園内でも、散策道沿いに集めて置かれている伐採木上でよく見られる。
ヤツメカミキリ
体長 12~18mm
時期 5~8月
前翅の両端に4つずつ黒い紋が並ぶのが“八つ目”に例えられている。きれいなカミキリムシだが、幼虫がウメやサクラの材につく。
シラホシカミキリ
体長 7~13mm
時期 5~8月
広葉樹の伐採木上などで見られる。リョウブやガマズミなどに集まり、散策道わきの葉上などにいるのを見ることが多い。
ヨツキボシカミキリ
体長 8~11mm
時期 5~7月
幼虫はヤマウルシやヌルデの材で育つ。小さく、飛ぶと見失うが、とまると独特の模様で比較的見つけやすい。
チャイロホソヒラタカミキリ
体長 8~15mm
時期 5~7月
アベマキやコナラなどを好むため、それらの伐採木上などで見られる。写真の個体は、公園内のキャンプ場奥の池のガマの葉にとまっていたもの。近くの伐採木から飛んできたと思われる。
[ハムシ科]
ヤマイモハムシ
体長 5~6.2mm
時期 4~10月
小さく目につきにくいが、よく見ると前翅は青藍色で独特の美しい光沢がある。ヤマノイモによく見られる。
エノキハムシ
体長 7.5~8mm
時期 5~10月
体は淡褐色で、灰白色の微毛でおおわれる。エノキにつく。
コフキサルハムシ
体長 6~7mm
時期 5~8月
体は黒いが、白い粉をまとっていて、日にちが経つと粉ははがれてくる。多くの種類の広葉樹の葉を食べる。林縁の葉などでときに見られる。
アカガネサルハムシ
体長 5.5~7.5mm
時期 5~8月
赤緑色に輝く美しいハムシで、葉上にいてもよく目につく。ノブドウやエビヅルなどの葉を食べるため、それらの葉上によくいる。
チャバネツヤハムシ
体長 5.5mm前後
時期 4~7月
胸部が黒色で、前翅が茶色の似た種類が複数いるが、チャバネツヤハムシは名前の通り全体につやがある。ガガイモによくつき、ときに集団でいるのを見られる。
カタビロトゲハムシ
体長 4.5~5.6mm
時期 4~10月
体に細かいトゲ状の突起がある。前翅上部の両側が張り出すので“カタビロ”と名付けられた。クヌギなどにつく。
イチモンジカメノコハムシ
体長 7.8~8.5mm
時期 4~10月
透明なカプセルをかぶせたような不思議な姿のカメムシで、ほかのカメノコハムシの仲間より大型。ムラサキシキブやヤブムラサキにつき、散策道わきの葉などに見られる。
キベリクビボソハムシ
体長 5.5~6mm
時期 4~11月
翅の黒い斑紋は変異が多いようだが、東広島市内では写真のようなものをよく見かける。成虫、幼虫ともにヤマノイモの葉を食べる。散策道わきの葉上などに見られる。
ヨモギハムシ
体長 7~10mm
時期 4~11月
銅金色型と青藍色型の2タイプ見られる。ヨモギの葉を食べる。
マダラアラゲハムシ
体長 3.3~4.2mm
時期 4~10月
体表に粗い毛が生え、前翅には白い斜めの斑紋が入る。カシ類などの葉を食べる。小さくて目につきにくいが、葉裏などにひっそりととまっていることが多い。
クロオビカサハラハムシ
体長 4mm前後
時期 4~10月
マダラアラゲサルハムシに似るが、前翅には黒い斑紋と後方に黒い帯がある。散策道わきの葉上で見られたが、小さくて見つけにくいと思う。
[オトシブミ科]
オトシブミ
体長 8~9.5mm
時期 5~8月
クリ、コナラなどの樹上で見られ、メスはこれらの木の葉を巻いて『揺籃』(ようらん)と呼ばれる巣を作り、なかに産卵する。生まれた幼虫はこの葉を食べて成長する。オスは首が長く、メスは短い。
ヒメクロオトシブミ
体長 4.5~5.5mm
時期 4~8月
小さなオトシブミの仲間で、もっともよく見られるものの一つ。メスはコナラやノイバラの葉を巻いて揺籃を作る。
[チョッキリゾウムシ科]
ハイイロチョッキリ
体長 7~9.1mm
時期 6~9月
コナラやアベマキなどの樹上で見られる。メスはどんぐりに穴をあけて産卵し、枝ごと切り落とす。灯りにも集まる習性があり、写真は、夜間、白幕にライトを当てて昆虫を集めた際に見られたもの。
[オサゾウムシ科]
オオゾウムシ
体長 12~29mm
時期 5~9月
大型種。コナラやアベマキなどの樹液に集まる。写真の個体は、雑木林の樹幹にいたもの。ときに林縁沿いの道路上を歩いているのも見かける。
[ゾウムシ科]
マダラアシゾウムシ
体長 14~18mm
時期 5~9月
体にこぶ状の突起がたくさんある。アベマキ、コナラなどの新芽を食べる。樹液にもよく集まり、公園内でもカシ類やコナラの樹液でよく見られる。
スグリゾウムシ
体長 5~6mm
時期 4~8月
丸っこい体のゾウムシ。多くの植物の葉を食べる。写真の個体は、散策道わきの草木にいたもの。
シロコブゾウムシ
体長 13~17mm
時期 4~9月
体の後方に1対のコブ状の突起がある。クズ、ニセアカシアなどのマメ科植物の葉を食べ、公園内ではニセアカシア上でよく見られる。
ハスジカツオゾウムシ
体長 9~14mm
時期 5~8月
前翅に「ハ」の字のような模様がある。ヨモギ上でよく見られる。
カシアシナガゾウムシ
体長 5.6~6.7mm
時期 4~10月
前翅に白い帯が目立つくらいで、小さいゾウムシのためなかなか目につかない。シイ、クリなどに集まるとされ、林縁の植物上などで見られる。
引用・参考図書
中村慎吾 広島県昆虫誌[改訂増補版]Ⅱ 比婆科学教育振興会(2014)
完