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ブログ/2014-06-10

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三陸のヤマセ

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写真1 岩手県陸中海岸 北山碕 2014.6.6

かやネズミです。
 岩手県の海岸線を縦断するR45をドライブ。途中、断崖景観で知られる田野畑村北山崎で地元の漁師さんの礒船「サッパ船」でアドベンチャー体験をしました。(写真1、2)

「サッパ船とは?」
 陸中海岸の漁師がウニ漁やアワビ漁、その他、小規模な刺し網漁などに使用する小型の磯舟。かつては、手漕ぎでしたが今は船外機を使っています。
 入り組んだ陸中の海岸を移動するには、岸を大きく迂回しなければならず移動効率が悪いということで、ベテランの漁師になればなるほど、岬に大きく開いた穴や、岩礁の間を縫うようにして魚場に直行します。(田野畑観光案内より)

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写真2 

 「ヤマセ?」が近いので急ぎ安全指導を受けて乗船。(写真3)

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写真3 安全指導中の船長(左)

ヤマセ=山背
夏季に冷たい湿った北東風により発生する霧を「ヤマセ」という。港を出るとその「ヤマセ」がはっきり確認できました。(写真4)

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写真4 

 サッパ船を巧みに操りながら若い漁師さん(船長)は奇岩の間や洞窟をくぐり抜けていきます。(写真5~7)

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写真5

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写真6

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写真7

 海上から見上げる200mの断崖は迫力満点。よく見ると断層がいくつも見られますが地質学に全く無知なかやネズミには猫に小判です。(写真8~10)

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写真8

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写真9

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写真10

 「ヤマセが来たのでこの辺で引き返します。」と船長。まもなく「ヤマセ」で一寸先が見えなくなるとのこと。「ヤマセ」に追われながら港へ急いで帰還。(写真11~12)

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写真11

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写真12

 漁港入口にはあの日(3.11)にひっくり返った堤防がそのままです。(写真13)

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写真13

 若き船長は話してくれました。
「あの日、沖で一人漁をしていてラジオで地震を知る。陸を見ると断崖から砂煙が舞い上がっていた。ヤマセとは違う、これはおかしいと思い沖へひたすら逃げた。途中、津波に出合いながらもこのサッパ船で乗り切った。沖で一夜を明かして港に戻ると漁師小屋は全て無くなっていた。この港ではこのサッパ船のみが助かりました。また、ここは“残したい日本の漁村風景”(写真14)にも選ばれていました。」

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写真14

 何も無い港では復興工事がなされていました。(写真15)

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写真15

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http://www.tanohata-taiken.jp/banya/sappa/

お世話になったのは中机隆憲船長でした。ありがとうございました。
笑顔がステキな船長さん、がんばっぺ!!



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