ブログ/2014-08-20
備北層群の化石を訪ねて (1)
ミーアキャットです。
8月17日,中国新聞文化センターで『地球のなぞ 深読み』講座を行われている当自然研顧問の沖村先生の野外授業に参加しました。行き先は岡山県新見市~広島県庄原市で,参加者は小学生4人を含んで25人です。
新第三紀中新世の『備北層群』(約1,500~1,600万年前)は,日本列島がアジア大陸縁辺部から離れ,日本海が拡大しつつある頃の古瀬戸内海の地層で,広島県三次市・庄原市から岡山県新見市・津山市にかけて分布しています。礫岩・砂岩・泥岩などからなり,層厚は150~200m程度と言われています。
8月10日に台風11号が広島県をかすめましたが,それ以後も天候は雨模様で,8/17も朝から雨でした。当初の予定では,岡山県新見市の高梁川上流部の川原で,化石発掘体験をすることになっていましたが,その高梁川はかなり増水していて,とても川原に降りられる状況ではありませんでした(写真2)。
それで,新見市ではカレー専門店で,みなさんが事前に種類と辛さを予約していたカレーの昼食を早めにとり,広島県庄原市に向かうことになりました。
庄原市では,当HPでもリンクされている『庄原化石集談会』を訪れました。
庄原は広島県北東部の山間部ですが,クジラの化石が20体以上発見されていることで有名です。
到着後,代表者の大澤さんから説明を受け,日本海の拡大,クジラの進化,クジラが化石になる様子などを教えてもらいました(写真3~9)。
備北層群の堆積環境は,気候的には現在の北海道のような寒冷な時期や,沖縄のような温暖な時期があり,浅海(-50~-100m)と深海の時期があったそうです。
5,000万年前にはクジラの祖先は陸上を歩いていましたが,その後水中生活のみとなったそうです(写真6)。
クジラが生息していた時期は,古瀬戸内海が浅海の時期だそうです。庄原市の低いところは標高200mくらいですが,クジラが泳いでいた時代と比較すると200m以上隆起して山地になっていることになります。また,中国脊梁山地の標高約1,200mの吾妻山にも備北層群が分布しており,ここでは1,200m以上の隆起が考えられるそうで,中国山地で見られる最も標高の高い「海の地層」だそうです。
コメント
- 2014年もあと残すところ1日となってしまいました。まさに「光陰矢のごとし」です。久しくご無沙汰していましたが、いわき市在住の方より、ミーアキャットさんの近況を伝え聞きました。地中海クルーズ!!うらやましい限りですね!私もぼんやりと計画を練っていたのですが、なかなか実行は叶わないところです。旅行後、体調が思わしくないとのことでしたが、大丈夫でしょうか!大事にしてください。
さて私こと 第二の人生として出発した会社を、この7月いっぱいで、定年退職しました。まだまだ体力的には問題ないので、知人の紹介で週二日、月曜と金曜務めております。打ち合わせ、検定、技術的なアドバイスなどを行っていますが、まだ新会社の社風にはなじめていません。来春年度替わりになるあたりを目途に本腰を入れて頑張ろうと思っています。
このコメントは、ミーアキャットさんに無事拝見していただけるのか、不安ですが、とりあえず本日は、このあたりで失礼いたします。良い年をお迎えください。 -- ホッカイシマエビ 2014-12-30 (火) 19:03:43 - ホッカイシマエビさん,コメントありがとうございます。ながく専門の仕事で社会に貢献されていて,すばらしいことですね。広島では今年,大規模な土石流災害を身近で経験し,自然災害の恐ろしさを改めて認識しました。ホッカイシマエビさん,雪の北海道でよいお年をお迎え下さい。 -- ミーアキャットです。 2014-12-31 (水) 17:11:17
- コメントは、無事に拝見していただいたようですね。クジラの化石のパーツ以外からでもコメントの投稿は可能でしょうか。またいつになったら、新トピックスが掲載されることになるのでしょう。期待していますよ!
さて冬の北海道!外は吹雪です。じっと穴ごもりの今日一日です。早く春が来ることを心待ちにしています。暖かいところに住みたいですね。 -- ホッカイシマエビ 2015-02-01 (日) 14:44:21