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ブログ/2022-01-23

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保護施設「宿」の幼生たちの近況

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写真1 2022.1.17撮影

小ヌシです。
椋梨川のオオサンショウウオの幼生が産卵巣穴から出発、離散する時期になってきました。それで、市の保護施設「オオサンショウウオの宿」で飼育中の幼生の様子を、お世話されている広博のIさんにお尋ねし、丁寧な返信メールと画像をいただきましたのでご報告します。写真1

昨年の10月1日の調査時に、2面コンクリのヨシの繁茂する砂州に不完全な産卵巣穴ができていました。卵塊が巣穴からはみ出ていて、このままでは中の卵塊まで引きずりだされる危険性があったため、文化課の許可を得てはみ出た部分を切り取り、保護施設に持ち帰りました。その後、約80匹がふ化。幼生には解凍したアカムシを週2回与えています。写真2

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写真2 飼育の様子 2022.1.17撮影

幼生はウーパールーパー(メキシコサラマンダー)などに比べておとなしい印象で、共食いや噛み合いによる四肢の欠損した個体もなく、今まで死亡個体0匹とのこと。発育も全長50ミリを越えていて、後肢もはっきりとして、野生下では3月以降の発育段階に相当するほど成長しているそうです。(Iさん談)写真3,4

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写真3 2022.1.20 撮影

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写真4 2022.1.17 撮影

この素晴らしい成果はIさんはじめ地元の乃美地域センター長のTさん、Aさん、Yさんの3人のローテーションでそれぞれ週2回程度、朝のコンディションチェックをしていただくなど地元の方々のお力の賜物だと思っています。ありがとうございます。
また、賀茂北高校の皆さんには、成体の体重測定をして肥満度の経過を見たり、幼生の成長具合を観察したりする活動をしてもらっていたのですが、現在は試験やコロナなどで活動休止中とのことです。先週の大雪の時にも道路凍結はあったようで、「危ないから来ない方がいい、任せなさい」とTセンター長に言われ、無理のないようにしようと思います。お世話を引き続き頑張ろうと思います。(Iさん談)

卵塊を保護して100日が過ぎ、おかげさまでふ化した幼生も50ミリを越えるまでに成長しました。幼生は可愛いですよ。じっくり見てやってください。また、ここに至るまで実に多くの方々の想い・努力があるんだということをお分かり願えればと思います。
さらに“コロナ”や道路の凍結などにも気を付けて、皆さん よろしくお願いいたします。

なお、今まで私たちが作成・準備したオオサンショウウオのパネルや模型などは、先月、乃美地域センター(の旧乃美小学校体育館)に全部移され、展示されているとのことです。
幼生ともども見に行きたいですね。

参考:ブログ/2021-11-10
  :ブログ/2019-03-16(オオサンショウウオの宿)ほか多数



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