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ブログ/2023-05-25


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「阿蘇山の9万年前の大噴火」が詳細図面に

-世界で2番目に大きい阿蘇大噴火の火砕流分布、産総研HPで公開 「災害対策活用を」

画像の説明
写真1 産業技術総合研究所が作製した阿蘇4噴火の火砕流堆積物分布図(同研究所提供)
© 熊本日日新聞社

小ヌシです。
5/6 ネット上に阿蘇4と呼ばれている火砕流の分布の記事、熊本日日新聞社さんの記事を見つけました。“阿蘇4”噴火の模様を教えてくれる図面が出来上がったそうです。写真1

小ヌシのフィールドの宮崎県五ヶ瀬町祇園山には2つのルートで行っています。
道路凍結の心配がない時期は阿蘇大橋から南阿蘇を通ります。高森峠の外輪山を越えて走ると、渓谷や神話で有名な高千穂町や西隣の五ヶ瀬町があります。阿蘇4と言われる噴火活動でできた溶結凝灰岩の柱状節理は町内いたるところで観ることができ、大きな影響を受けたであろうことは容易に推測できます。それらを初めて見た時は「こんなところまで」と思ったのですが、実際はそんな生易しいレベルじゃなかったようです。また、世界一の噴火はどこだったのか、気になりますね。写真2

画像の説明
写真2 高千穂渓谷 ネットから

以下ネットの熊本日日新聞記事の説明です。ちょっと長いのですが、全文アップしました。↓
~産業技術総合研究所(茨城県つくば市、産総研)の研究グループは、約9万年前の「阿蘇4噴火」で噴出した大規模な火砕流の詳細な分布図を作製した。これまで大学や地質コンサルタントなどが個別に研究していた成果に、独自調査を加えてまとめた。「噴出物の詳細な分布範囲が明らかになった」としている。
 阿蘇火山は約27万年前から約9万年前の間に巨大噴火が4回あり、阿蘇4噴火は、その4番目。過去10万年で日本最大、世界で2番目に大きい噴火という。
 4月中旬に公開した分布図は、火砕流は最長で約170キロ離れた山口市に到達していることや、堆積物は熊本と大分両県の厚いところで100メートル以上積もったこと、火山灰も約1600キロ離れた北海道東部で1~15センチ堆積したことなどが一目で分かる。堆積物の特徴や写真を載せた説明書も付けた。
 グループメンバーで熊本大くまもと水循環・減災研究教育センターの宮縁育夫[やすお]教授(56)によると、堆積物は軟弱で斜面災害の要因となるため、分布情報は災害リスクの評価にも有効。「行政が災害対策を立てる際に活用してほしい」と話している。
 産総研大規模噴火研究グループの下司[げし]信夫グループ長(52)は、産総研が製作した他地域の火砕流分布図と比べ阿蘇4の範囲が格段に広いことに触れ「阿蘇のすごさを実感できる。教育にも活用してもらいたい」と話した。
 分布図や説明書、GIS(地理情報システム)データなどは産総研のウェブサイトに掲載。ダウンロードできる。(植山茂、小田喜一)~

「ウィキ」には↓
~「概要」大噴火による阿蘇カルデラをつくった火山活動によって、約12万年前と約9万年前の2回に噴出した高温の軽石流(火砕流の一種)が、当時の五ヶ瀬川の峡谷沿いに厚く流れ下った。この火砕流堆積物が冷却固結し溶結凝灰岩となり、柱状節理が生じた。溶結凝灰岩は磨食を受けやすいため、五ヶ瀬川の侵食によって再びV字峡谷となったものが高千穂峡である。高さ80〜100mにも達する断崖が7kmにわたり続いており、これを総称して五ヶ瀬川峡谷(高千穂峡)と呼ぶ。~

阿蘇山は今でも活発です。あの世界一のカルデラを少しでも走ると、その噴火の規模は想像がつきません。「この世の終わりのようだった」とでも言いましょうか。

◎産総研:わが国最大の巨大噴火の全体像が明らかに (aist.go.jp)
参考:ブログ/2022-04-07(山口県火砕流記事):ブログ/2014-03-14(祇園山):ブログ/2014-03-26(祇園山):ブログ/2021-08-23(NHKさわやか自然百景)



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