ブログ/2023-02-18
「特集“命と向き合う”研究者」(1)
―絶滅の日が近い・・・オオサンショウウオ
写真1 2023.2.14 TSSテレビ新広島「ライク」moreさんより
小ヌシです。
「広大博物館の清水先生がテレビに出るよ」と、Mさんから連絡が入ったのは放送1時間前。あわててカメラを持って、スタンバイOKです。写真1
添付画像は全部TSSテレビ新広島「ライク」moreさんの番組からです。
番組案内には-“清流の主”の叫びオオサンショウウオは外来生物によって絶滅か-とありました。外来生物とは交雑種のことでしょう。写真2
昨年4月、広島の原爆ドーム前の元安川のオオサンショウウオ「“モトヤス騒動”をきっかけに、「ライク」さんはW会員さんから清水先生を紹介され、以来、豊栄町での先生や私たちのオオサンショウウオの諸活動を大変熱心に取材されてこられました。写真3
写真3 清水先生 椋梨川にて 2023.2.14 TSS「ライク」さんより
放送の前半は、昨年5月に広島市の八幡川で発見された交雑種の「その後」を取材されたごく一部のようで、今回の緊急調査の模様を初めて見せてもらいました。彼らの秋の産卵まで、皆さんが何度何度も川に入られるなど、大変お疲れさまでした。写真4
写真4 調査地の広島市八幡川 2023.2.14 TSS「ライク」さんより
交雑種について清水先生談。写真5
公開されている途中までのデータでは計34個体を捕獲され、すべて遺伝子解析を行った結果、何と27匹が外来種由来、交雑種であったと聞いています。率にして約80%を超える高率で、それぞれ皆大きく、うち1匹が雑種2代と考えられるとのことで、間違いなく繁殖しています。困ったことです。写真6~12
写真6 交雑種 2023.2.14 TSS「ライク」さんより
写真7 交雑種 2023.2.14 TSS「ライク」さんより
写真8 交雑種 2023.2.14 TSS「ライク」さんより
写真9 交雑種 2023.2.14 TSS「ライク」さんより
写真10 交雑種 2023.2.14 TSS「ライク」さんより
写真11 交雑種 2023.2.14 TSS「ライク」さんより
写真12 交雑種 2023.2.14 TSS「ライク」さんより
現在、これら交雑種は隔離飼育されていますが、収容キャパシティーを超えたたため、苦渋の決断で放流せざるを得ない状況となっています。
広島市さんで他県同様の隔離施設の設置が求められますね。
日本固有種に比べて生命力、繁殖力が旺盛であることが観察されていて、固有種や生態系を守るためには、まずは、他河川への移動は不法である上に、厳に慎まなければいけないとのことです。
写真13~15
写真13 生態系 2023.2.14 TSS「ライク」さんより
写真14 生態系 2023.2.14 TSS「ライク」さんより
写真15 生態系 2023.2.14 TSS「ライク」さんより
難題を突き付けられましたが、出来ることを少しずつ皆さんと力を合わせて確実にやって、この難局を乗り越えたいと思っています。よろしくお願いします。
つづく~
参考:ブログ/2022-04-14(ハンザキ集覧)
:ブログ/2022-05-03(記事“モトヤス”)
:ブログ/2022-07-03(交雑種テレビ)
:ブログ/2022-10-07~ブログ/2022-10-10(ライクさん調査模様①~④)
:ブログ/2022-10-30(ライクさん「保護or処分」)
:ブログ/2022-12-28(広大きてみんセミナー交雑種)ほか多数
コメント